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2015.06.10
たおやかな絵力

(図録に並んだ野菜は全く関係ありませんσ^_^; 初収穫した今朝採りゴーヤです。
なんとなく、穏やかなS字カーブが女性の立ち姿っぽくて、一緒に撮ってみました(*^^*))
松園さんの絵に触れる度、清々しくて、たおやかで、
観るものを、品良くさせる不思議な世界へと誘われます。
そんな松園さんの画家として強い魂の言葉を見つけました!
長いですが全文引用しますね。
「私は大てい女性の絵ばかり描いている。
しかし、女性は美しければよい、という気持ちで描いたことは一度もない。
一点の卑俗なところもなく、清澄な感じのする香高い珠玉のような絵こそ
私の念願とするところのものである。
その絵を見ていると、邪念の起こらない、またよこしまな心をもっている人でも、
その絵に感化されて邪念が清められる…
といった絵こそ私の願うところのものである。
芸術を以て人を済度する。
これ位の自負を画家はもつべきである。
よい人間でなければよい芸術は生まれない。
これは絵でも文学でも、その他の芸術家全体にいえる言葉である。
よい芸術を生んでいる芸術家に、悪い人は古来一人もいない。
みなそれぞれ人格の高い人ばかりである。
真・善・美の極致に達した本格的な美人画を描きたい。
――上村松園 」
芸術を以て人を済度する!
そんな芸術家としての決意の現れが、絵力となっていたのですね。
よい人間でなければ、よい◯◯は生まれない!
これはたいへん厳しい言葉、求道者のよう。
いつもヨガのクラスでお話ししている世界観とも通じていて…
「思考→行動→習慣→人格→人生」
人格、そして人生は何から創られるのか!
最初の種となる、思考、決意、意思…何を心に描き、植え付けているかと自問しつつ、
松園さんの世界に惹き込まれるのでありました

「特別展 上村松園 生誕140年記念」、山種美術館で21日まで開催されています♪
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