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わしゃ凡夫じゃから悟りは開けんよ。
坐禅をやっても悟りは開けん。
ただ坐禅をやっている間は、苦しみを忘れるわな。
それでいいのじゃ。
人間はみな煩悩をもっている。
それを相手のせいにしちゃいかん。
自分で始末する。
そこが大切なことじゃね」

(『大拙と幾多郎』p207 『野村洋三伝』)


以前のブログで、横浜ホテルニューグランド建設に携われた野村洋三氏を引用しました。


 「ホテルで洋三は、泊まり客の間を握手して歩くのをひとつの仕事としていた。心をこめての握手であった。異国に来て淋しい思いをしているひとたちには、その洋三の握手が、殊のほか見にしみて感じられる温かさだった。そういう評判であった。外国人だけでなく、握手の習慣のない日本人でも、洋三に手を出されると、ごく自然に手を出せて不思議かられた。
 (七十年近く交流のあった)大拙は、弔辞の終わりに妙好人の例を引き、洋三をそれになぞらえてこういった。「きみはある意味ではsophisticated妙好人であった。仏教の慈悲心はまた柔軟心にほかならぬ」」(p313)


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先月、ホテルニューグランドのマッカーサールームにカンファレンスで訪れる機会があり、
この大拙と洋三氏に思いを馳せ、温かい気持ちでおりました。


「柔軟心」は、相当な鍛錬が必要だけど、
柔らかく、しなやかな心で生きられるよう常に呼吸を整えておこう。

今日も呼吸。ありがたい、ありがたい



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「洋三は、東慶寺の美智の眠る墓に葬られた。隣には弥吉が、その先の隣りには大拙自筆の「鈴木大拙夫妻之墓」という墓石の下に大拙夫人ピアトリスが眠っている。そして宗演も、すこし高い所で見守っている」(p313)


こんどは東慶寺を訪ね、お泊まりで来よー(^-^) 

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